まず「筆順とは何か?」ということですが、『小学校学習指導要領解説<国語編>』に、次のように説明してありました。
文字を書き進める際の合理的な順序が習慣化したもののことである。
そして、『漢字指導の手引き』には、「筆順の成立とその意義」と題し、次のように解説してあります。
①最も書きやすく、
②速くて、むだなく、
③形を整えやすく、
④早く書いても読み誤られることがなく、
⑤しかもその字を覚えやすいという筆運びの順序であり、
⑥先人の知恵と経験の結晶として、生まれてきたものである。
以上の点を踏まえ、次の2つの大きな原則に従って書いていきます。
・上(の部分)から下(の部分)へ
・左(の部分)から右(の部分)へ
他にもいくつか原則がありますが、その多くに「例外」があったり、漢字によっては二通り、三通りの筆順があるものもあり、混乱する可能性もあります。ですから、新しい漢字を習う(教える)ときには、細かい原則をただ覚えるのではなく、
上記の2点+①~⑥
をひとつひとつゆっくりと確認していく作業の中で、原則を発見する喜びを味わえるようになることが、大切なように思います。
我が身を振り返って考えてみると、筆順は、習ったというより、繰り返し書いて覚えさせられていたように思います。自習時間などには、ただひたすらマス目を漢字で埋め尽くし、それを競ったりしていました。これもひとつの方法でしょうし、それで楽しく覚えられたらそれはそれでいいのかもしれません。
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