そらまめくんのベッド

作・絵:なかや みわ
発行所:福音館書店
発行年月:1997年5月(こどものとも発行<年中向き>) 
     1999年9月(こどものとも傑作集第1刷)

出版社からの内容紹介:
そらまめくんの宝物は、雲のようにふわふわで、綿のようにやわらかいベッド。だからだれにも貸してあげません。ある日、そのだいじなベッドが突然無くなってしまったからさあ大変! そらまめくんは必死でベッドをさがしますが、どこにもありません。ところが、やっと見つけたベッドには、うずらがたまごを生んで温めていたのです。さて、そらまめくんは……。子どもたちに大人気の愉快なそらまめくんが大活躍する絵本です。

随感随筆:
 もう4~5年ぐらいになるでしょうか。タタミ2枚ほどの小さな畑で、そら豆を育てていて、そのサヤの中は本当にふわふわ、ふかふか。まるで綿のようで真っ白。子どもたちにもぜひ、そら豆のサヤを実際にみてもらいたいです。見ると、この絵本の面白さが全く違ってくると思います。
 その気持ちいいそら豆のベッドを誰にも貸さないそらまめくん。でも、そのベッドが無くなったとき、えだまめくんやピーナッツくんたちは自分たちのベッドを貸してあげます。
 ベッドが見つかったとき、そこにはうずらの卵があって、そらまめくんはそばで見守ります。そして、ベッドのことよりも卵がどうなるかが気になり始めます。
 ひよこも無事に生まれ、ベッドが戻ってきたとき、みんなでお祝いのパーティーをする場面は本当に楽しい気持ちになりますし、最後に、そらまめくんのベッドでみんなが寄り添って眠る場面は、心が穏やかになります。
 やさしさと思いやりでいっぱいの絵本だと思います。

*この絵本は2022年1月4日に一度紹介しましたが、ホームページのリニューアルにあわせて読み直し、加筆・修正しました。

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