おてんとうさまがみてますよ

作:山本省三
絵:日隈みさき
企画協力:靑谷洋治
出版社:PHP研究所
発行年:2017年9月
出版社からの内容紹介:
いたずら好きの「ぼく」が、お母さんの指輪を引き出しからこっそり取り出して遊んでいたところ、飼い猫のタマにもっていかれてなくなってしまう。でも、杖を拾えずに困っているおばあさんの杖を「ぼく」が拾ってあげたところ……。

 本書では、「ぼく」の「よいこと」も「悪いこと」も「おてんとうさまが みている」ということが、自然に理解できるような内容になっています。

 「おてんとうさまが みている」という言葉は、日本人になじみの深いものです。皆がよく聞き、使ってきたこの一言に、私たち日本人が大切にしてきた心が込められていると言えるのではないでしょうか。

 「ポカポカするおてんとうさまの目っていいな……」――日本文学研究者のロバート・キャンベルさんが推薦する一冊。

随感随筆:
 そう言えば、自分も子どもの頃、母にそう言われていたことを懐かしく思い出しました。また、誰からも評価されず、つらい思いをしているときなどに、「おてんとうさまがちゃんとみてくれてる」と、自分で自分を励ますことも多々あったように思います。
 おてんとうさまがいったい何なのか、太陽とみるのか、それとも神様や仏様とみるのか、はっきりとした答えはわかりませんが、ただひとつ、自分自身を戒めるためにある言葉じゃないかと思います。
 「誰もみてないからいいや」と、ゴミを捨てようとしたりするときなんかに、ふと思い出すような言葉ですね。やはりきっと小さい頃によく言われていたんでしょう<苦笑>
 良いことも悪いことも、誰かがみているとか、誰もみていないからとかいって、することではないんですが、なかなか難しいですね。そんなときに、ひとつの歯止めとなるような言葉でもあるように思います。

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