かえるのピータン

作:どい かや
発行所:ブロンズ新社
発行年:2008年4月

出版社からの内容紹介:
かえるのピータンのくらす池に、わたり鳥のパーチクがやってきます。パーチクは旅のすてきなけいけんを、ピータンは池の美しいしきとくらしを語りあいます。それぞれの生き方が、それぞれにすばらしいことを教えてくれる、どいかやのハートウォーミング絵本。

随感随筆:
 世界中を旅して回る渡り鳥のパーチク。一方、かえるのピータンは小さな池で暮らしていて、外へ出たことがありません。
 我が身に置き換えると、若い頃の自分はパーチクで、今の自分はピータン。どちらの暮らしもいいものであるとは思うのですが、若いときは、外の世界にばかり目がいって、ピータンのような暮らしをしようとは考えもしませんでした。
 しかし、年を重ね、ある程度年を取ると、ピータンのような暮らしがいいと思えるようになってくるのはなぜなんでしょう。ただ単に疲れてしまったのか<苦笑>。いや、そうではなく、身の回りの小さな世界に改めて目を向けると、そこに日々新しい気づきがあるからだと思います。ピータンのように。
 若いときに外に出たいと思うのは仕方のないことかもしれませんし、外の世界を見ることによって、身近な世界の良さもわかるんだろうと思いますが、いずれにしても、どちらがいいとか悪いとかではなく、どちらもいいと、この絵本を読んだことによって、思えるようになるといいなと思います。

*この絵本は2022年1月3日に一度紹介しましたが、ホームページのリニューアルにあわせて読み直し、加筆・修正しました。

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