浅瀬仇波(あさせあだなみ)
思慮の浅い人は、とかくとるにたりない小さなことにも大さわぎすることのたとえ。
可惜身命(あたらしんみょう)
体や命を大切にすること。
安車蒲輪(あんしゃほりん)
老人をいたわり手厚く遇するたとえ。
夷険一節(いけんいっせつ)
順境にも逆境にも節操を変えないこと。
一飲一啄(いちいんいったく)
人が分に安んじてそれ以上求めないことのたとえ。
一竜一猪(いちりょういっちょ)
学ぶと学ばぬとによって著しく賢愚の差ができることのたとえ。
一壺千金(いっこせんきん)
ふだんは価値がないものでも、時と場合によっては、それがはかり知れないほど役に立つこと。
一飯之恩(いっぱんのおん)
一回の食事をごちそうになった恩義。ほんの少しの恵み。
内股膏薬(うちまたこうやく)
定見がなく、その時の都合であっちについたり、こっちについたりすること。
烏鳥私情(うちょうのしじょう)
親に孝養をつくしたいという気持ちのこと。
益者三楽(えきしゃさんごう)
有益な三つの楽しみ。
掩耳盗鐘(えんじとうしょう)
浅はかな考えや知恵で自分を欺くたとえ。
鳶飛魚躍(えんぴぎょやく)
自然の本性に従いおのずから楽しみを得ることのたとえ。
円木警枕(えんぼくけいちん)
苦労して一生懸命勉学に励むこと。
温柔敦厚(おんじゅうとんこう)
あたたかさがあり、やさしく手厚いこと。孔子が『詩経』の教化の力を評価した語。
街談巷語(がいだんこうご)
世間のつまらないうわさ。
開門揖盗(かいもんゆうとう)
みずから原因を作ってわざわいを招くこと。
臥薪嘗胆(がしんしょうたん)
目的を達成するために機会を待ち、苦労を耐え忍ぶこと。
臥竜鳳雛(がりょうほうすう)
才能を持ちながら機会がなくて実力を発揮できない者のこと。
気骨稜稜(きこつりょうりょう)
自分の信念をゆるぎなく貫こうとする態度のこと。
貴耳賤目(きじせんもく)
人から伝え聞くことを重んじて、自分が実際に目にすることを軽んずること。また、伝え聞いている過去を重んじ、現在を軽視すること。
机上之論(きじょうのろん)
机の上の考えだけで実際には役に立たない意見や考え。
尭鼓舜木(ぎょうこしゅんぼく)
人の善言をよく聞き入れること。
彊食自愛(きょうしょくじあい)
つとめて食事を取って体を大切にすること。
曲肱之楽(きょくこうのたのしみ)
清貧のなかでも、常に正しい道を行う楽しみ。
金烏玉兎(きんうぎょくと)
日と月のこと。特に月日の速く過ぎる意に用いる。
君子豹変(くんしひょうへん)
君子は時の推移に応じて自己変革を遂げ、豹の毛が抜け変わるように鮮やかに面目を一新すること。転じて、節操なく考えや態度をすぐ変えること。
蛍雪之功(けいせつのこう)
苦労して勉学に励むこと。
鶏鳴狗盗(けいめいくとう)
つまらないことしかできない人のたとえ。また、つまらないことでも何かの役に立つことがあるというたとえ。
捲土重来(けんどちょうらい)
一度失敗した者が、再び勢いを盛り返して巻き返しをすること。
犬馬之労(けんばのろう)
主人や他人のために力を尽くすこと。
光陰如箭(こういんじょぜん)
月日がたつのが速いことのたとえ。
膏火自煎(こうかじせん)
才があることでかえってわざわいに遭うことのたとえ。
孝悌忠信(こうていちゅうしん)
真心をつくして、目上の人によく仕えること。
高鳳漂麦(こうほうひょうばく)
学問に熱心なたとえ。
五穀豊穣(ごこくほうじょう)
穀物がよく実ること。
梧鼠之技(ごそのぎ)
専門のないことのたとえ。
枯木竜吟(こぼくりょうぎん)
苦境を脱して生を得るたとえ。また、生命力を回復するたとえ。
歳寒松柏(さいかん(の)しょうはく)
逆境にあっても志や節操を変えないたとえ。
採薪汲水(さいしんきゅうすい)
自然の中で簡素な生活を営むこと。
三枝之礼(さんしのれい)
親に対して礼儀と孝行を重んじること。
三十而立(さんじゅうじりつ)
三十歳で学識や道徳上の自信を得て思想が確立すること。
慈烏反哺(じうはんぽ)
親に恩を返すこと。
自然淘汰(しぜんとうた)
適しているものだけが自然に選ばれて残ること。
釈根灌枝(しゃくこんかんし)
大切でない部分に心を奪われて、物事の根本を忘れること。また、本質的な原因を探究しないで、結果だけを問題にすること。
杓子定規(しゃくしじょうぎ)
一つの基準ですべてを決めようとして、応用や融通がきかないこと。
守株待兎(しゅしゅたいと)
古いしきたりにとらわれて融通がきかないこと。また、偶然の幸運をあてにすること。
出藍之誉(しゅつらんのほまれ)
弟子が師よりもまさるたとえ。
純情可憐(じゅんじょうかれん)
すなおで邪念がなく清らかで愛らしい。
純真無垢(じゅんしんむく)
けがれのない心を持っていること。
駿足長阪(しゅんそくちょうはん)
すぐれた人物が、困難を恐れずに自分の才能を試してみたいと思うこと。
杵臼之交(しょきゅうのまじわり)
身分にこだわらない交際。
神工鬼斧(しんこうきふ)
人間わざとは思えないほどすぐれた細工や作品のこと。
水魚之交(すいぎょのまじわり)
非常に親密な交際や友情のたとえ。
寸指測淵(すんしそくえん)
愚かなこと。また、不可能なこと。学問が浅くては物事の深い道理は理解できないの意。
青雲之志(せいうんのこころざし)
徳をみがいてりっぱな人物になろうとする志。また、立身出世しようとする功名心。
清濁併吞(せいだくへいどん)
度量が大きく、どんなことでも受け入れること。
井底之蛙(せいていのあ)
広い世間を知らないで、自分だけの狭い見識にとらわれること。
積水成淵(せきすいせいえん)
小さなものでもたくさん集まれば大きな力になるということ。また、努力を重ねれば物事が成就するということ。
尺短寸長(せきたんすんちょう)
どんなにすぐれた人にも短所があり、どんなに劣った人にも長所があるということ。
雪中松柏(せっちゅうのしょうはく)
志や節操が固いことのたとえ。
是非之心(ぜひのこころ)
物事の是と非を正しく判別できる能力。
先見之明(せんけんのめい)
将来を見通す聡明さ。
前車覆轍(ぜんしゃのふくてつ)
先人の失敗は、後の人の戒めになるということ。
全豹一斑(ぜんぴょういっぱん)
物事の一部分を見て全体を批評すること。
聡明叡知(そうめいえいち)
聖人の四つの徳。
啐啄同時(そったくどうじ)
逸することのできない好機。また、熟した機をとらえ悟りに導くこと。
大智如愚(だいちじょぐ)
すぐれて知恵のある賢者は、人前で自分の才能をひけらかすことがないから、ちょっと見たところ愚者のように見えるということ。
大智不智(だいちふち)
本当にすぐれた知者はそれをあらわにせず一見無知のように見えるということ。
他山之石(たざんのいし)
自分の反省になる他人のまちがった言動。
断機之戒(だんきのいましめ)
学問は中途で放棄してしまってはなんにもならないという教え。
断金之交(だんきんのまじわり)
非常に強い友情で結ばれていること。
竹頭木屑(ちくとうぼくせつ)
役に立たないもののたとえ。また、細かなもの、つまらないものでも役立つことがあるのでおろそかにしないこと。
竹馬之友(ちくばのとも)
幼友達。
智者一失(ちしゃのいっしつ)
どんなに知恵がある人でも、時には過失があるということ。
智勇兼備(ちゆうけんび)
知恵と勇気をともに持つこと。
中流砥柱(ちゅうりゅうのしちゅう)
困難にあってもびくともせず、節義を曲げない人物のたとえ。
長鞭馬腹(ちょうべんばふく)
強大な力があっても、思わぬ手近なところに力が及ばないことがあるということ。また、長すぎたり大きすぎて役に立たないこと。
長幼之序(ちょうようのじょ)
年長者と年少者の間にある、当然守らなければならない社会的、道徳上の秩序のこと。
猪突猛進(ちょとつもうしん)
目的にむかってがむしゃらに突き進むこと。
轍鮒之急(てっぷのきゅう)
危険や災難がさしせまっていることのたとえ。
点滴穿石(てんてきせんせき)
わずかな力でも積み重なると非常に大きな力を発揮すること。
天網恢恢(てんもうかいかい)
天は公平で決して悪人・悪事を見のがさないということ。
桃三李四(とうさんりし)
物事を成しとげるには、それなりの年月がかかること。
投桃報李(とうとうほうり)
善に対して善で報いることのたとえ。
能鷹隠爪(のうよういんそう)
人よりすぐれた能力をもつ人はその力量をやたらに人前で誇示するようなことはしないということ。
吠影吠声(はいえいはいせい)
根拠がないようなことでも、誰かが言い始めると世間の人がさも本当のことのように言い広めること。
吠日之怪(はいじつのあやしみ)
見識の狭い者が、すぐれた言行をわけもわからず疑って非難すること。
背水之陣(はいすいのじん)
必死の覚悟で事に当たること。また、後にひけない困難な状況や立場のこと。
莫逆之交(ばくぎゃくのまじわり)
互いに心に逆らうことのない意気投合した親友。
匹夫之勇(ひっぷのゆう)
考えることもなく、血気にはやるだけの勇気。
氷壺秋月(ひょうこしゅうげつ)
心がたいへん清く明らかであることのたとえ。
布衣之交(ふいのまじわり)
身分や地位などを問題にしない心からの交際。また、庶民的なつきあい。
覆車之戒(ふくしゃのいましめ)
前人の失敗をみて教訓とすること。
伏竜鳳雛(ふくりょうほうすう)
才能を持ちながら機会がなくて実力を発揮できない者のこと。また、将来が有望な若者のたとえ。
不失正鵠(ふしつせいこく)
物事の重要な点を正確にとらえること。
附耳之言(ふじのげん)
秘密はもれやすいし、すぐに広まるものだということ。
二股膏薬(ふたまたこうやく)
定見がなく、あっちへついたり、こっちへついたりすること。
釜底抽薪(ふていちゅうしん)
問題を解決するためには根本の原因を取り除かなければならないというたとえ。
文質彬彬(ぶんしつひんぴん)
外見の美しさと内面の実質がよく調和していること。
蚊虻走牛(ぶんぼうそうぎゅう)
小さなものが強大なものを制すること。また、ささいなことが原因となって大事件や災難を引きおこすこと。
亡羊補牢(ぼうようほろう)
失敗したあとで改めることのたとえ。
磨穿鉄硯(ませんてっけん)
猛烈に勉強すること。
無用之用(むようのよう)
一見役に立たないと見えるものが、かえって役に立つ。
冥冥之志(めいめいのこころざし)
人知れず努力してつとめ励むこと。また、人知れず心の中に期すること。
名誉挽回(めいよばんかい)
失敗して落ちた信用や名声をその後の行いでとりもどすこと。
孟母断機(もうぼだんき)
学問は中途で放棄してしまってはなんにもならないという教え。
両刃之剣(もろはのつるぎ)
利便なものも扱い方によってはたいへんな危険をもたらすたとえ。
有終之美(ゆうしゅうのび)
終わりを全うすること。
用管窺天(ようかんきてん)
視野や見識が狭いことのたとえ。
羊頭狗肉(ようとうくにく)
見せかけはりっぱでも実質が伴わないこと。
嵐影湖光(らんえいここう)
山の青々とした気と湖面のかがやき。山水の風景の美しいことの形容。
李下瓜田(りかかでん)
人に疑われるようなことはしないほうがよいというたとえ。
六言六蔽(りくげんのりくへい)
人には六つの徳があるが、学問や教養を積まなければ六つの弊害を生むということ。
六菖十菊(りくしょうじゅうぎく)
時期が過ぎて役に立たないことのたとえ。
梁上君子(りょうじょうのくんし)
盗賊、どろぼうのこと。
竜頭蛇尾(りょうとうだび)
最初は盛んであるが、終わりの方になると振るわなくなること。
老馬之智(ろうばのち)
長い経験を積んで得たすぐれた知恵や知識。
老萊斑衣(ろうらいはんい)
親孝行のたとえ。親に孝養のかぎりをつくすことのたとえ。
和光同塵(わこうどうじん)
自分の才能や徳を隠して、世間に目立たないように暮らすこと。