ゆきのひのおくりもの

ポール・フランソワ/作
ゲルダ・ミューラー/絵
訳者 ふしみ みさを
発行所:パロル舎(*現在はありません)
発行年:2003年12月(初版第1刷)
出版社からの内容紹介:
雪の降る寒い日には、食べ物探しも一苦労。2本のニンジンを見つけた子ウサギは、ともだちの子馬を思い、家まで1本のニンジンを届けます。子馬もまた、友達の羊を思いやって……。子ウサギから子馬へ、子馬から羊へ、羊から子鹿へ。ともだちの輪をぐるぐる回るニンジンのお話。

随感随筆:
相手を思いやる気持ちがニンジンになって、友だちに渡っていくお話ですが、この一見単調に思える繰り返しが単調に思えないところはやはり絵の力でしょうか。
わたしたちはおなかがいっぱいになっても余計に食べたり、独り占めにしたりしがちです。でもこの絵本では、おなかがいっぱいになると、食べ物はもう余分です。そして他者を思いやり、気遣い、食べ物を分け与えます。
わたしたちにも、「お裾分け」という文化があり、それは今でも息づいています。
この絵本を読んでいて、相田みつをの「うばい合えば足らぬ わけ合えばあまる」という言葉が頭に浮かびました。

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