ナナカラやま ものがたり|ナナカラやまものがたり①~③

ナナカラやまものがたり
さく・え:どい かや
発行所:童心社
発行年月:2014年4月(第1刷)
出版社からの内容紹介:
 みんなの忠告も聞かず水を無駄にし続けたネコの話や、大好きなおばあちゃんと森に行くかわいいこぐまの話など、5つの話が1冊に。

ナナカラやまものがたり①~③
(*本書は、2014年に童心社より刊行された『ナナカラやまものがたり』に新規原稿を加え、新たに構成したものです。)
作者:どい かや
発行所:あすなろ書房
発行年月:2022年10月(初版)
出版社からの内容紹介:
◆絵本から読みものへの移行期にぴったりの幼年童話
 うつくしくてゆたかなナナカラやま。そこで暮らす動物たちの日常や、ナナカラやまの伝説のお話です。全ページにかわいいイラストつきで、これから本格的な文学に入る前の方におすすめです。

1巻は、くまおばあちゃんとくまのこ、はなひつじやまのひつじ、たぬきのむすめさんと家族のお話です。おいしいジャムをつくるのに、忘れてはいけないことは?森の暮らしの、おいしいものがたくさんでてきます。

 2巻は、ねこのかぞくととうさんねこ、ながれもののねこのお話です。泉のほとりにふしぎな砂地があるのは、どうして?自然をだいじにして暮らす、森のなかまたちが登場します。

 3巻は、コジュケイふうふ、いぬのおばさん、七羽のカラスのかみさまのお話です。お祭りの夜、みんながいちばん楽しみにしているのは?ナナカラやまの秘密がわかります。


随感随筆:
 最初に童心社から出版された『ナナカラやまものがたり』を読んだとき、その物語に自然に引き込まれていきました。なぜなんだろうと思いながら、8年後に幼年童話として改めて出版されたものを読んだとき、そのわけがわかりました。
 ナナカラやまが地球あるいは全世界で、ナナカラたちがその世界に住んでいる私たちのように思えたからです。
 ナナカラたちと呼ばれている動物たちは仲良く平和に、助け合って生きています。自然に感謝し、自然を大切にしています。
 昔話や童話では、良いことをすると良い結果が生まれ、悪いことをすると罰を受けて終わるものが多いように思いますが、この絵本では、罰を受けた者にも温かな思いやりの心を持って接し、神様も救いの手を差しのべようとします。
 世界平和というと大げさかもしれませんが、そういった願いが込められた本であるように感じました。
 童心社の絵本はいわゆる絵本サイズですので、読み聞かせにいいかと思います。一方、あすなろ書房の本はB6ぐらいのサイズですので、お子さんが手にとって読むのに適しているように思います。できれば絵本サイズで出版されるといいのになあと思いましたし、シリーズとして新しい物語が読めることを願っています。


コメント

タイトルとURLをコピーしました