作:くすのき しげのり
絵:福田岩緒
発行所:株式会社えほんの杜
発行年:2014年7月
出版社からの内容紹介:
がっこうからの帰り道。
くるまいすで動けなくて、困っているおっちゃんに出会ったマナブ。
ちょっとそこまでと、くるまいすを押してあげているうちに、
道行くみんなに「りっぱやわ!」「えらいわねぇ」と言われて…。
「ともだちやもんな、ぼくら」の3人組が、ボランティアについて考えます。
褒められるのって気持ちいい。
でも、ええことするのって、感心されたり褒められたりするため?
随感随筆:
永平寺の前貫首・宮崎奕保禅師が「善いことをしていて、善いことをしているという意識がない。それが本当の善いことなのです。」ということをおっしゃっていて、なるほどなあと思っていました。マナブくんもきっと最初は意識していなかったんだろうと思いますが、周りから言われて、意識するようになってしまったんだろうと思います。人が見ていようがいまいが、正しいこと、良いことをする。自分もそう心がけようと、改めてそう思いました。
困っている人に出会ったとき、「何か力になりたい、手伝ってあげたい」と思っても、塾に行く途中だったり、お使いの途中だったりすると、どうしても自分のことが優先になったりしますし、具合が悪くて倒れている人なんかを見かけたときは、せっかくの善意がかえってその人の症状を悪化させたりすることも考えられます。この絵本を読みながら、マナブくんのとった行動について、また違った対処の方法があったんじゃないか、などなど、話し合ってみるといいかもしれません。
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