だれかさんの ぶん(こどものくに傑作絵本)

作:香山美子
絵:ひろかわ さえこ
発行:金の星社
制作:すずき出版
発行年月:2025年11月 初版
*このシリーズは金の星社とすずき出版が提携し、月刊絵本としておなじみの「こどものくに」(日仏保・編)の中で、とくに評価の高い作品を選んで傑作集としてお届けするものです。

出版社からの内容紹介:
 これから であう “だれかさん” のための ちいさな おもいやり

 これから出会うだれかのために心を配る楽しさ。パンを焼くお母さん。少し生地が残っています。でも大丈夫。小さな「だれかさんのぶん」のパンにして、森へでかけます。小さなパンは小さな動物たちに幸せを届けます。

随感随筆:
 一時期、自宅でパンを作っていたことがあります。
 作っていたといっても、パン焼き器で食パンを作る程度でしたが、それでも、酵母やイースト菌、国産の小麦粉や玄米粉にこだわって作っていたこともあって、お店で買うパンとはひと味違っていました。それから、パンの焼ける匂い、焼きたてのパンの食感は今でもときどき思い出します。
 そういった経験もあって、この絵本からは、そういった楽しみが伝わってきます。絵本に登場する子ブタたちにとっては、それはそれは楽しいことだろうと思います。
 この絵本はそれだけでも十分楽しめる絵本だと思います。

 そして、この絵本を読んでいて一番印象に残っているのは、目の前にいない誰かの存在を想像して、”誰かさんの分”と言って、パンを焼く行為です。これはなかなかできることではないと思います。
 パン作りにかぎらず、”誰かのために”という想像力と思いやりを持つことの大切さを教えてくれる絵本だと思います。

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