安居危思

読み:あんきょきし

意味:平穏無事なときにも、万一の場合を考えて常に用心を怠らないことが重要であるということ。

解説①
 この四字熟語は、「書に曰(いわ)く、安きに居(お)りて危(あや)うきを思う、と。思えば則(すなわ)ち備え有り、備え有れば患(うれ)い無し」という文が元になっています。後半の、「備え有れば憂(うれ)い無し」はよく知られていますね。
 「書」とは、『書経』のことです。
 「安心安全なところに居ても、危ない目にあったときのことを思う。思えば、準備もできる。準備をしていれば、心配はない」というようなことだと思います。
 
解説②
 「居」は5年生で習う漢字ですが、「教室にいます」というように、ひらがなで書きます。また、「~に住んでいます」というときにもひらがなで書きますね。せっかく習った漢字だから、漢字で書きたいと思うかもしれませんが、日本語の書き表し方については決まりがあって、この場合は、原則として仮名で書くというふうに決められています。*『新しい国語表記ハンドブック第八版』(三省堂)「公用文における漢字使用等について」(P242-244)
 この本の前書きに、「子どもから大人まで、文章や文書を日常的に読み書きする人にも、また、日本語を学習している人にも、だれにとっても読みやすく通じやすい日本語の表記を示すもの」とあり、そういう観点から判断されたものだろうと思います。

指導上のポイント
 地震や洪水などの自然災害の他、過失による火事や交通事故など、身の回りには様々な危険がいつ起こるかわかりません。しかし、毎日の生活において常に用心をと言ってもなかなか難しいかもしれませんね。ですから、せめて、防災訓練や交通事故防止の講習会などにはまず保護者が積極的に参加をし、そういう意識を高めることが大切ですね。
 それから、万一のことがあって、怪我をしたり、最悪の場合は命を落としたりすることも、ないとは限りません。もし、そうなった場合、お父さんやお母さん、おじいちゃんやおばあちゃん、そして、兄弟や友だちが悲しみますよということを心の隅においておくことだと思います。親からもらった大切な体、命ですから、自分のためだけではなく、大切にするという気持ちを持ってもらえたらと思います。

                                                              以 上

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